本屋大賞2021ノミネート作品好きな作品ランキング 6~10位

ほん

前回の投稿に引き続き、本屋大賞2021ノミネート作品の私的好きな作品ランキングです。
今回は、6~10位です。
1~5位をまだ読んでいない方はぜひ、以下のリンクから読んでみてください。

6位 オルタネート 加藤シゲアキ/著

高校生限定のマッチングアプリ「オルタネート 」が必須となった現代。東京のとある高校を舞台に、若者たちの運命が、鮮やかに加速していく。
全国配信の料理コンテストで巻き起こった<悲劇>の後遺症に思い悩む蓉(いるる)。
母との軋轢により、<絶対真実の愛>を求め続ける「オルタネート」信奉者の凪津(なづ)。
高校を中退し、<亡霊の街>から逃れるように、音楽家の集うシェアハウスへと潜り込んだ尚志(なおし)。
恋とは、友情とは、家族とは。そして、人と”繋がる”とは何か。デジタルな世界と未分化な感情が織りなす物語の果てに、3人を待ち受ける未来とは一体。

単行本帯より

今まで「アイドルが書いた小説だから、話題だけなのだろう」と根拠のない理由で敬遠してきた作家さんでした。
序盤に夜行バス内での描写があるのですが、その中で『景色は白んでいき、車内を明るく染めた』とか書かれていて、そこを読んだ瞬間「あぁ、やっぱりアイドルが書いている小説なんだな」とどこか斜に構えて読んでしまっていました。(夜行バスは、遮光カーテンで外光が入らないようになっているため、車内が明るく染まることはないはず)
しかし、読んでいるうちに物語に引き込まれていき、気が付いたら一気に読み終えていました。特に、終盤のスピード感が読んでいて、「で?で?どうなるのかな?」と文字を読む目が止まりませんでした。

7位 八月の銀の雪 伊予原新/著

不愛想で手際が悪い――。コンビニのベトナム人店員グエンが、就活連敗中の理系大学生、堀川に見せた真の姿とは(「八月の銀の雪」)。
会社を辞め、一人旅をしていた辰朗は、凧を揚げる初老の男に出会う。その父親が太平洋戦争に従軍した気象技術者だったことを知り……(「十万年の西風」)。
科学の揺るぎない真実が、傷ついた心に希望の灯りをともす全5篇。

新潮社HPより

男たちはよく勘違いしているが、ノーメイクで地味な女性は性格もおとなしいだろうというのは、大きな間違いだ。そういう女性に限って、独自の世界や信念を持った強い人間だったりする。

帯に『科学の揺るぎない事実が』と書かれていたのですごく難しい内容かと思いましたが、確かに科学的な用語は出てくるけど、理系教科が苦手な私でも嫌悪感なく読めました。
『アルノーと檸檬』が好きでした。

8位 滅びの前のシャングリラ 凪良ゆう/著

一ヶ月後、小惑星が地球に衝突する。滅亡を前にした世界の中で「人生をうまく生きられなかった」四人が、最期の時までをどう過ごすのか。2020年本屋大賞作家が贈る新たな傑作。

中央公論新社HPより

あと1か月で世界が滅びるとしたら・・・
感想は以前に投稿しているので、よかったら読んでみてください。

9位 この本を盗む者は 深緑野分/著

書物の蒐集家を曾祖父に持つ高校生の深冬。父は巨大な書庫「御倉館」の管理人を務めるが、深冬は本が好きではない。ある日、御倉館から蔵書が盗まれ、父の代わりに館を訪れていた深冬は残されたメッセージを目にする。
“この本を盗む者は、魔術的現実主義の旗に追われる”本の呪い(ブックカース)が発動し、読長町は侵食されるように物語の世界に姿を変えていく。泥棒を捕まえない限り、世界が元に戻らないと知った深冬は、私立探偵が拳銃を手に陰謀に挑む話や、銀色の巨大な獣を巡る話など、様々な本の世界を冒険していく。やがて彼女自身にも変化が訪れて――。

角川書店HPより

児童文学で昔読んでいたようなワクワク感のある物語でした。
読長町(よむながまち)のような、「本の町」があるのなら、住んでみたいなぁ~と、本好きとしては憧れてしまう環境が物語の舞台です。

10位 推し、燃ゆ 宇佐見りん/著

逃避でも依存でもない、推しは私の背骨だ。アイドル上野真幸を”解釈”することに心血を注ぐあかり。ある日突然、推しが炎上し――。デビュー作『かか』が第33回三島賞受賞。21歳、圧巻の第二作。

河出書房新社HPより

ただただ、『感想を抱くのが難しい作品』という感想でした。
125ページとほかの作品に比べるとだいぶボリュームの少ない作品なので、もう一度読んだらもしかしたら何か抱く感想もあるのかもしれませんが。。

最後に

本屋大賞のノミネート作品を全部読んでみるという試みは今年が初めてでした!
というより、今まで「本屋大賞」受賞作さえも意識して読んだことがなかったので、本当に新鮮な体験でした。いかんせん、10作品中9作品が初めましての作家さん!
(唯一読んだことがあった、伊坂幸太郎作品も、2020年末に「重力ピエロ」を読んだのが初めてだったので、タイミングがずれていたら全員初めましてになっていました(笑)
今回、ランキングをつけてみましたが、上位と下位の5作品ずつまでは比較的すぐに分けられたけど、そこから先の順位付けには結構苦戦(汗
短編連作だったり、比較的雰囲気の明るい作品が好きなのかなぁ~と自己分析しながらも、「52ヘルツのクジラたち」のようなかなり重めの作品が2位になるような意外性もあったり・・・。
毎年投票する書店員さんもすごく悩みながら投票しているのかなぁ~と妄想してみたりw
4月の大賞発表が今から楽しみです。

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